今回は、ピリオド鍵盤楽器製作家
小渕晶男さんの活動、ご紹介していきます。
長野県と山梨県の県境富士見町境にある自宅兼工房で、
鍵盤楽器を製作する小渕さん。
ピリオド楽器というのは、いわゆる「古楽器」の専門的な呼び方。
ピリオド=英語で「時代」という意味から、
「その時代、当時の様式の楽器」というものを指しています。
つまり、楽器が生まれた当時の仕様のものを目指して製作されています。
小渕さんの工房。
ハーブシコード(チェンバロ)、クラヴィコードといった楽器を中心に、
発注を受けて、製作されていますが、
中には、とても珍しい楽器も作っていらっしゃいます。
それは、「ヴィオラ・オルガニスタ」。
その特徴・歴史、共に非常に興味深い楽器です。
この楽器の源流は、遡ることおよそ500年、
「レオナルド・ダ・ヴィンチのノート」にあります!
レオナルドがこっそり書き溜めたノートに中に、
この楽器のアイデアのスケッチが残っているそうです。
(↓小渕さんのヴィオラ・オルガニスタに装飾された、スケッチの一部)
これまでおよそ400年もの間、ノートを見た人々が各時代時代で、
この楽器の復元を試みているそうですが、
現代まで繋がっている楽器の完成形はないとのこと。
また現代では、小渕さんを含め、世界で数人しか作っていません。
そんな小渕さん製作によるヴィオラ・オルガニスタが、こちら。
外見は鍵盤楽器ですが、中の構造は、弦楽器。
バイオリンの弦が張られており、鍵盤を叩くことで、
弦がこすられ音がなります。また鍵盤によって音の強弱もつけられる、
鍵盤楽器と弦楽器の特性あわせもった楽器です。
そんな夢溢れる楽器の製作もされている小渕さんに、
ピリオド楽器製作のきっかけ、楽器復元にのめりこんでいった経緯、
そして、ヴィオラ・オルガニスタ研究などについて、じっくり、伺っていきます。
お楽しみに!
(放送:2014/2/7,14 9:35分頃~)