B-MAPにも初めての春がやってきました。
これまで数々のシリーズ・ジャンルが登場してきましたが、
これに留まらずどんどん新たなジャンルにも注目していきたい今日この頃。
そんな中、今後注目していきたいのがズバリ。 “まつり”
▼ B-MAP NAGANO / FILE NO.25
→→→ [ 伊那市 山寺やきもち踊り ]
中日新聞08年4月18日朝刊
丁度、去年の桜のころ。一枚の写真が目に留まりました。
咲き誇る桜の木の下、羽織袴でダッシュするおっちゃんたち。
何で急いでいるのだろうか。何かから逃げているのだろうか!?
しかし顔は、ピっカピカの笑顔。それを微笑んで見守る人々。
「え?なにしてんの?」笑 てのが第一印象です。
まさか、これが祭りとは!!!ってなワケですよ。
『山寺やきもち踊り』
伊那市山寺区、白山神社で200年あまり前から行われている春祭り。
毎年4月15日に近い日曜日に行われており、
山寺区内の男性によって受け継がれています。
県の選択無形民俗文化財にも指定されているこのお祭りは、
神社の境内で輪になって呑み歌い踊り、最後にみなでダッシュで鳥居の外へ。
最後になってしまった人には疫病神がつく(!)という、すごい楽しい内容。
そんな山寺やきもち踊りへ、快晴の12日遊びにいってきました。
桜満開の百花繚乱、酒、肴、歌、踊。
人間の昔ながらの娯楽がぎゅっとつまった楽しすぎるお祭でした~!(ヘベレケ)
祭り前の記念撮影。
なんてかっこいーのだ!
桜の下の赤いじゅうたんに羽織袴の男衆。。。“粋”とはこのことか。
やきもち踊りへは、今年30人ほどが参加しました。
祭りは、当夜(祭りを取り仕切る当番役)の引継ぎ式のあと
①一回目の酒盛り。一回目の踊り「前踊り」
②二回目の酒盛り。二回目の踊り「中踊り」
③三回目の酒盛り。三回目の踊り「後踊り」 と続き、
後踊りを踊り終えると、先を争って鳥居の外へ飛び出すといった流れです。
さて、いよいよ酒盛りのはじまりはじまり。。。
酒盛りは、地元の酒屋で限定製造された「どぶろく」(うまい!)と、
川魚(昔はメバル、今はアユ)、そしてキセルで吸うきざみ煙草で行われます。
あちらこちらから、「ホレ!飲め!飲め!」という声も聞こえてきます。
もちろん、お客さんへのどぶろくの振る舞いもあります。
僕もご相伴に預かって、4杯ほど頂いてしまいたぇ¥・あeigna;mmaあんmkd(酔)
祭りは、踊りと酒盛りを繰り返し、いよいよクライマックスの後踊りへ・・・。
左: 後踊りを見守る人々
右: 踊り後、そのまま足袋で逃げるために、あらかじめ集められた下駄。
そして唄の終わりを告げる「サッサ~~!」の掛け声と同時に、
ドッと鳥居からあふれ出す男男男・・・笑
もうあっという間の出来事で、
写真をとることも、実況することも出来ませんでした。笑
ちなみに今年の厄持ち(逃げ遅れた最後の人)は、
先週、電話を繋いだ保存会の副会長 柴 満喜夫さん。
もう最後、歩いてましたからね。笑
後踊りでは皆、鳥居の近くから動かないズルしているし、
疫病神の危機感もあまりないしで(笑)、
とてもゆる~いお祭りなのでした。でも、祭りってばこーゆーもんか。
最後に一枚、パシャリ。祭りを終えた男衆たち。
かっこいいなぁ~。
右から4番目が芝さん
酒、肴、煙草、踊り、唄に、見上げれば桜。
“娯楽の基本”を存分に楽しめる春のお祭り「やきもち踊り」。
おまけに最後には、ちょっとしたスリルもついてくるんだからぁ、かないませんわ~。
素敵すぎます。楽しいからこんなにも長い間、続いているのかな?
山寺では、昔からこうして春の一日を思いきり楽しんで、
農業に取り掛かっていったんだなぁ・・・。
きっと、一年の五穀豊穣を神様に祈りながら。
楽しくて、なんともあったかい村祭り。
これから先もずっと繫がっていってほしいと心から思いました。
山寺の皆さん、今回はありがとうございました。
あなたの街の、守り続けたいユニークな祭り情報もお待ちしています!
“びっくりまつりシリーズ”の幕開けだっ!
< 2009/4/10,17 On Air!!!! >